EMSシート取扱・施工方法

EMSシートは、裏面に粘着加工しているので、壁・天井・床などの建材、パーテーションやビニールカーテンなどのフェンス類、アクリル板などのパネル、機器の筐体や部品、機器内部のケーブル類などに直接貼り付けてご使用ください。

高周波の電磁干渉が予想される場合はEMSシートWHを使用してください。EMSシートWHは高周波電磁波を45dB前後(99.5%前後)に反射減衰させますが、反射や共振の影響小さいので、安定したEMC効果を得ることができます。

※EMSシートNHは100dB以上(99.999%以上)のシールド性能(反射減衰)を持っていますが、反射や共振の影響が大きくなり思わぬ電磁干渉が発生する場合があリます。

EMSシート取付ガイドライン

以下の点に注意してEMSシートでをご活用下さい。

  • ・表面準備:裏面の粘着剤で貼り付けるので、貼り付ける面はフラットなものにして下さい。
  • ・清掃:貼り付ける面の汚れをできるだけ取り除いてください。
  • ・裁断:EMSシートは巾460mmのロール状なのでサイズに合わせて裁断してください。
  • ・折曲げ:EMSシートにミシン目を入れて折り曲げることが可能です。
  • ・形状:EMSシートは磁界を吸収する素材ではなく迂回させる素材です。完全な機密ボックスではない場合は、弁当箱の蓋のような形状で受けた磁界を影響の受けない空間に流すように工夫してご使用ください。
  • ・つなぎ合わせ:EMSシートをつなぎ合わせる場合はシート同士を重ねないで付き合わせてください。低周波のシールドだけが目的の場合は付き合わせるだけで問題ありせん。高周波もシールドしたい場合は突き合わせた部分に30~50mm巾の導電アルミテープなどでシールしてください。
  • ・重ね合わせ:EMSシートNHは重ね合わせると静磁界・低周波磁界シールド性能が上がります。目的に応じて重ね合せ亭ご使用ください。
  • ・グランド:GNDにつながなくても問題ありません。GNDにつないだ場合、EMSシートが強い電磁ノイズを受けた場合、同じGNDにつながっている他の機器にノイズが乗る可能性があります。どうしてもGNDが必要な場合は、単独でGNDをとることをお勧めします。
  • ・電磁環境調査:弊社が実際に現場の電磁環境調査を実施し、ノイズ環境を把握し、適切なEMSシートの配置を提案します。※調査費用は別途見積もり致します。

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取付方法① 低周波の電磁干渉が予想される部屋の壁面

施設内の部屋の内外に設置された変圧器や配電盤、エレーベーターのモーター類など~発生する低周波磁界による電磁干渉を防ぐため、EMSシートを電磁干渉が予想される壁面に配置して電磁干渉を防止する。

  • ・貼り合わせ:上記ガイドラインにしたがって、対象物に貼り合わせてください。
  • ・取付位置:電磁干渉が予想される壁面に配置する。特殊なケースを除き、天井や床に配置する必要はありません。
  • ・施工方法:後付けの場合は壁面にEMSシート貼り付け、必要に応じてその上に壁紙などを貼り付ける。新設工事の場合は壁の内側の石膏ボードなどに貼り付けることも可能です。

取付方法② 印刷機等の各種機器内部やケーブルから発生する低周波磁界をシールド

各種機器内部はケーブル類やモーター、インバーターなどから発生する低周波磁界による電磁干渉を受ける基板やセンサー類にEMSシートで作成した障壁や部品カバーを取り付け電磁干渉を防止する。

  • ・貼り合わせ:上記ガイドラインにしたがって、対象物に貼り合わせてください。
  • ・基板用シールド筐体の施工:電磁干渉が予想される基板をカバーするアクリル等の筐体を製作し、筐体にEMSシートを貼り付ける。
  • ・ケーブル類の施工:外部ケーブル類を包むように貼り、外部からの低周波磁界ノイズをシールドする。
  • 取付方法③ フェンス(パーテーション)

    施設内の機器同士の低周波磁界による電磁干渉を防ぐため、機器や間にEMSシートを貼り付けたパーテーションを配置して電磁干渉を防止する。

    • ・貼り合わせ:上記ガイドラインにしたがって、対象物に貼り合わせてください。
    • ・取付位置:影響を受ける機器に近い位置か発生源に近い位置かのいずれかが効果的です。
    • ・範囲:フェンスの面積が大きいほど回り込みが少なくなるので効果的です。

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